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【特別講演】ラグビー選手から医学部へ 福岡堅樹さん「努力の継続」

2025.03.11 授業

職業探求の授業の一環で、講師としてラグビーW杯日本代表の福岡堅樹さんをお呼びし、「努力の継続」というテーマのもと、講演会が行われました。

特進英数コースの1・2年生が主体となり、生徒の職業観・人生観育成のために様々な職種の方に生徒自身で講演依頼をし、キャリア教育を主体的に深めることが目的です。

日本代表として戦ってきただけでなく、自身の夢に向かって、医学部合格をかなえた経験から今、生徒ができることは何かを講演していただきます。

 

■講演会での質問

Q. 達成が難しい時に挑むときのマインドを教えてください。

A. 達成の難しさに合わせ、具体的に目標設定する。どのくらいの期間で達成するを逆算して、今するべきことは何かを考える。
目の前のことのの積み重ねで目標を達成していけるようにする。

 

Q. 医学部に行くために、勉強時間はどうやって捻出しましたか?

A. ラグビーを最優先でやりながら、ラグビー以外の時間は勉強を中心にするという2段階で進めた。
第1段階はラグビーの練習が終わった夜から勉強を始め、義務に思わないようにやろうと決めた。
自分の気持ちをリフレッシュさせながら短時間集中して頑張った。
練習との両立は振り返ると過酷な生活だったなと思う。

 

Q. 数々の場で活躍する一方で困難もあった思いますが、それを乗り越える原動力は何でしたか?

A.メディア等で「医学部に行く」と宣言したので、それを自分のモチベーションにした。
自分が言ったことは実行したい。自分ができることを言う、言ったからには実現したい。
それを言うことで応援してくれる人が現れてくれた。

 

Q. 人生の中でこれだけは譲れないものは?

A. 1日の中で、自分が好きに使える時間を最低でも1時間は確保したい。
それがないと自分らしくいられないし、それがあるから勉強にも集中できた。
人生の中での選択の基準は、どっちが自分が好きなことができるかを基準とした。

 

Q. 代表選手へのプレッシャーへの向き合い方は?

A.ワールドカップ、オリンピックという大舞台を経験することで慣れていくが、プレッシャーがいい方向に働いたのは、どういう時かというと「準備に自信が持てた時」。
ここまでやれたのだから大丈夫だ、と思えた。後悔が残ると、緊張になる。
自分がやってきたことを思い出して、自信に変えた。

 

Q. マイナスなことを言ってくる人を気にすることはありますか?

A. 何を言われようと、結果で見せることに集中した。医学部受験への批判はあった。
伝わらないことを理解した上で、マイナスなことを言うことでその人がストレスの捌け口になるなら受け止めて、自分は自分のできることを頑張った。
その姿を見せることが結果として伝わったら嬉しい。

 

Q. 選択肢が2つ以上あった場合、選ばなかったという後悔が生まれるが、後悔を捨てて頑張るべきでしょうか?

A. 選択肢は絞らなくても良いのではないか?
もう一つの選択肢は、今後一生選べないかと言ったらそうでもない。
人生のうちまた選べる時が来る。
どっちかしか選べない道しかない、と言うわけではない。
タイムリミットなどがあるものを優先し、色々模索してみて、よく考えた中で決める。

 

Q. 進路が明確でない高1にとって目標を持ってない生徒はどうやって努力をしたら良いのか?

A. 自分がやりたいことはいつ決まるかわからない。でも決まった時にその目標を達することができる選択肢を持っているか?と自問する。
いつか目標が決まった時に、少しでも選択肢を多く持つために今、努力しよう。
ふわっとした目標でも良い。やりたいことが見つかった時のために今を頑張る。

 

Q. 今後の目標はなんですか?

A. 医学部生として国家免許を取ること。
これまで日本にはあまりいない経歴を持っているのでそれを生かしたい。
選手をやっていた経験を活かして、選手の気持ちに寄り添い、心の部分、人生の部分も一緒に共感が得られるようにしたいと言うのが目標。

■福岡 堅樹さん

ラグビーワールドカップ2019の日本代表として活躍、2021年に現役を引退し、医師を目指すため、順天堂大学医学部に進学。

福岡県立福岡高等学校時代は2010年度の第90回全国高等学校ラグビーフットボール大会に出場し、1回戦の本郷高校戦では、試合終了間際にトライ(認定トライ)を決め、チームを逆転勝ちに導く。
2012年に筑波大学に入学し、ラグビー部に入部。
2013年2月、ジュニア・ジャパンに選出後、同年4月に日本代表に選出。
2015年、第51回全国大学選手権で2回目となる大会準優勝に貢献。また同年8月にはラグビーワールドカップ2015の日本代表に選ばれる。
2016年、パナソニック ワイルドナイツに加入し、同年7月にはリオデジャネイロオリンピックの7人制日本代表に選ばれる。
2019年8月、ラグビーワールドカップ2019の日本代表に選出。大会直前の負傷によりW杯本大会開幕戦のロシア代表戦は欠場したが、2戦以降の4試合に出場して通算4トライを決め、大会後に大会公式ウェブサイトが選ぶ、「別格だったマグニフィセント・セブン(豪華な7人)」に選出された。
2019年ワールドカップを最後に15人制日本代表を引退する。
2021年2月20日、順天堂大学医学部に合格。

 

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