現在、特進英数コースの上月碧くん(1年)が「九州大学未来創成科学者育成プロジェクト (QFC-SP)」という、九州大学が主催する高校生対象の教育プロジェクトに参加しており、大学の研究室で教授と一緒に研究活動をスタートさせています。
将来グローバルに活躍しうる次世代の傑出した科学技術人材を育成するため、高度で実践的な教育によって課題解決能力をさらに伸ばしていくことを目的とする高校生対象の教育プロジェクト。
2024年4月に募集選抜がスタートし、7月から約5ヶ月間、選抜された生徒それぞれが興味関心のあるコースに分かれ、最先端の科学に関する講義等を聴講しました。(QFCプライマリー期間)
その後、さらに研究したいという受講生は、個別の研究指導を行うQFCリサーチに応募し、2025年1月から約10ヶ月の個別の研究活動に移っています。
(九州大学未来創成科学者育成プロジェクトホームページより https://qfcsp.kyushu-u.ac.jp/)
上月くんはQFCプライマリー期間を経て、現在はQFCリサーチに進んでいます。そんな彼にプロジェクトを知ったきっかけや研究テーマについて聞いてみました。
担任の先生がクラスの掲示板でプロジェクトのことを紹介していて、それがたまたま目に入ったことがきっかけです。
応募することに最初は少し抵抗もあったけれど、もともと「いろいろやってみよう!」と思っていたので、チャレンジ精神で応募しました。
どれも本当に面白い講義でした。
特に、「障害/健常 境界線はどこにある?」という講義では「障害」というものが個人にあるんじゃなくて社会側にあるという考え方を聞きました。
小学校・中学校の道徳の授業でも「障害」について学ぶ機会があって真剣に聞いていましたが、「障害が社会側にある(社会が障害を持つ方々に優しくない)」という考え方を知らなかったし、講義で聞いたときにハッとして、すごく印象に残っています。
別の先生の講義では、生物にはこんなに不思議が溢れているのかと純粋に面白さを感じました。
ダンスを習っているので、それに関わるテーマを3つ考えています。
研究室の先生にテーマを話したら、どれも良いと言われて迷っていますが、その中でも一番やりたいことは「非言語のコミュニケーションであるダンスが相手にどう伝わっているのか」を研究してみようかなと。
例えば、あるダンス(ポーズや振り付け)をしたら相手にはそれがどんな感情として伝わるのかを調査する、という感じです。
他にも、即興ダンスをペアでする時に、即興なのに2人が勝手に調和していくことが不思議で、一体どこを見て共感して一緒にダンスを創っているのだろうと思っています。
その共感を促しているのは、何なのか、というのを数値化できたらなと考えています。
一つは、「ダンスなどの講演を見慣れていない人に、振付師が意図したメッセージを伝えるためにはどうしたらいいのか」。
もう一つは、ダンスセラピーを受けた時に、ダンス的な観点で“今すごくいい動きができた!”と思う瞬間があったんです。
そこから、「ダンスセラピーがダンスの熟達に与える影響」も調べてみたいと思いました。
10月に研究結果を発表する場があるので、そこに向けて調査をしていく予定です。
そのあと、「学会発表をさせたい」と先生がおっしゃっていたので、もしかするとそういった機会も出てくるかもしれません。
結果だけでなく、調査の期間に得られたこともダンスにぜひ還元したいと思います。
日々の勉強とダンスの練習に加えて、研究もしていくので少しだけ忙しくなるけれど、頑張ります!